下関のふく

下関のふく

愛される、食べたくなるには訳がある

「優れた素材、素材を見抜く目利き、そして素材を活かす職人」が集まる下関。
例えば、2022年5月に開催された「第59回 全連全国山口県大会」では、1200名の参加者に対して、身欠き、熟成したふくを使って、数時間で直径30センチの皿262枚分と「ふく刺し神輿」に乗せる直径1mの大皿2枚分のふく刺しをひき、当日に提供できるプロの技の持ち合わせた、名実ともに「ふくの本場 下関」を実感できる食のまちです。

歴史がスゴイ!

歴史をさかのぼると、安土桃山時代、ふく中毒で死亡する武士が相次いだため、天下を納めていた豊臣秀吉が出した「ふく食禁止令」。徳川治世の江戸時代を経てもなお、厳しく取り締まられていたふく食を、明治時代、初代内閣総理大臣の伊藤博文公が下関のふくのあまりの美味しさに感動して解禁したというのは有名な話。
ここ山口県下関市で解禁されてから全国へ。現在もふくの王様、天然トラフグなど全国のおよそ8割のふくが、下関に集積され、全国へ送られています。

白子

オス1匹から1対しか取れないことから、特に高級魚のトラフグの白子は、「海の宝石」とも言われるように貴重なものとされています。
そして白子は、産卵期前の1月〜3月頃に大きくなり、もっともクリーミーで濃厚と言われています。シーズンは特にお問い合わせが増える人気のメニューです。

白子酒

死ぬまでに一度は飲みたい白子酒

白子好きはビールで乾杯の後、2杯目に注文する白子酒。新鮮な白子を贅沢に裏ごしして、クリーム状にし、熱燗と混ぜていただくお酒です。
トロリとしたのど越しが、お酒というのを忘れぐいぐい飲んでしまいます。中には15杯飲んだという強者も!?
飲み過ぎにはくれぐれもお気をつけください。

白子酒の価格が1杯2,000円代から5,000円代と少々お高めですが、各店舗で味わえる料理人の手間のかかった贅沢な一品なので、各店舗の飲み比べしてみるのも楽しいです。

地元民が紹介するオススメのお店

ふく旅庵 下商会館

ふく蜀の歴史が長い下関では、食べられる状態にする「身欠き」専門の卸業者が集結し、身欠きの技術や処理施設の整備が発達しました。特にふくを極薄の刺身にして皿に美しく盛り付ける職人の高い調理技術は芸術的です。菊盛りを筆頭に、牡丹盛や鶴盛、亀盛、恋盛など、食卓を豊かに彩ります。
独自にふく料理の盛り付けを生み出し、代々受け継いでいるふく旅庵下商会館。是非、注文したいのは見事な大輪の花がお皿に広がる「牡丹盛り」。つい、見惚れて、食べ始めるタイミングを逃すかもしれません!?

INFO
住所 〒750-0019 山口県下関市丸山町3-12-11
TEL 083-222-0075(要予約)
営業時間 11:30〜14:30、17:00〜21:30(LO各30分前)
定休日 不定休
団体 20名様まで
予算 12,000円〜50,000円(ふく会席が人気)
駐車場 6台、マイクロバス可